仙台高等裁判所 昭和28年(う)854号 判決
数人相互の間に面な識く、氏名も知らず、且つ直接謀議した事実がなくとも、数人中の或る者を通じて他の者相互の間に犯意の連絡ありと看るべき場合である以上は、数人共同して犯罪を実行したものというに妨げない。しかしその数人中の或る者を通じて他の者相互の間に犯意の連絡ありと看るべき場合とは、その数人が各自の犯罪を実現する意思を相通じ、共同して犯罪を実現する場合であり、その数人中の一人は、それぞれ他の者の行為を利用して自己の犯意を実現する意思あることを要する。その者に単に他の者の犯行を認識しているだけではその者が共謀者であるということができないことは勿論であつて、他の者の犯罪を幇助する意思で実行々為以外の行為を以てこれを幇助するに過ぎない場合は、その者は従犯である。